永住権にも手が届く「介護学」の専門学校を経て、地元企業に無事就職! (Hさん・40代・女性)

体験談

子育て・勉強・仕事を両立させて、オークランド暮らしを満喫してます

 

2018年、Hさんは、2歳と12歳のお子さん二人を連れてニュージーランドに引っ越してきました。

お子さんたちの成長を見守りつつ、下のお子さんの小学校入学を機に、Hさんは介護士として働くことを決意されました。

オークランドにあるAGIで2021年から1年間、「New Zealand Diploma in Healthcare, Aging and Disability Services (Applied Practice) (Level 5) 」を学びました。卒業後、最も一般的なワークビザであるAccredited Employer Work Visaを取得し、2022年からオークランド中心部のリタイアメントホームでフルタイムの仕事に就いています。

 

 

1.なぜ、お子さんとニュージーランドへの移住を決めたのですか?

「英語圏」「先進国」「犯罪が少なさそう」であるニュージーランドで子育てをしようと思い、ニュージーランドに決めました。

夫は仕事がありますので、母子での挑戦でした!

 

2.専門分野を英語で学ぶことは大変でしたか?

事前に、英語学校で準備をしました。

介護学コースには、日本での介護職の経験があったので、IELTSのスコア5.5の取得と面接によって入学できましたが、

英語力に自信はありませんでした。

ですので、学校では親切そうな人の隣に座って、いろいろ質問して助けてもらったりしましたよ。

友だちを作ってSNSなどで交流を図ったりもして。

学校に入る前には不安でも、学校や仕事場で英語力はぐんぐん伸びると思います。

英語で学んで卒業したことへの達成感は大きいです。

 

3.介護学コースの授業は、どのようなものでしたか?

障害を持っている方の身体のことや老化のプロセスなど医療に関わる内容のほか、「ワイタンギ条約」などマオリについて学ぶ授業は興味深かったです。

介護施設ではマオリの方も多いので、マオリ文化の背景やマオリに多い病気について学ぶことは重要です。

「認知症(Dementia)」や「マオリの健康と福祉」などの授業で得た知識は、実際に現場で働く現在も非常に役に立っています。

ニュージーランドの学校で学んだからこそ、ニュージーランドの介護現場で必要される実践的な知識を十分に身に着けることができ、

でした。また、自分のための知識としても身体について学ぶのは面白いと思います。

学生は、インド系やフィリピン系、ポリネシアン系が多く、次いで中国系、日本人は自分一人で、先生はインド系フィジー人やインド系、フィリピン系でした。

Class room at Healthcare course
学校での授業風景

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

4.介護福祉の分野で未経験の場合でも、学校や職場でやっていけると思いますか?

介護の経験や知識がなくても、学校でちゃんと学べます。

心配なら、学校に入る前に、現地の介護施設で、資格なしでもボランティアできる機会はありますので、

挑戦してみてもよいと思います。英語さえできれば、「話し相手」としてだけでも、とても必要とされます。

現場では、20代前半から60代まで幅広い年齢層の介護士さんが働いていて、長くできる仕事なんだなと思います。

必要なのは、忍耐力(認知症の人の相手もするので)、英語力、コミュニケーション能力です!

 

5.介護コースを受講するにあたって、アドバイスをお願いします。

実習は、介護施設で行われますが、休憩中も気を抜かない方がよいですよ!

現場のスタッフのランチの輪に入って質問をしたり、積極的に動くことが大切だと思います。

私の場合、4人で実習を受けたのですが、私だけが「パートで働かないか」と声をかけられました。

真面目に取り組んでいる姿を見せることは有効です。

実際自分のためにもなりますし。実習先は「セレクションの機会」と思った方がよいです。

 

6.どうやって就職しましたか?

実習先から直接アルバイト(パートタイム)をオファーしていただきました。

卒業後の就職先は、パートタイムの会社から紹介してもらいました。実習先などに就職できるパターンは多いようです。

学校からも就職サポートは受けられますよ。

 

7.ニュージーランドの職場は日本とどのように違いますか?

誰に対してもファーストネーム(下の名前)で呼ぶので、かしこまっていない感じですね。

最初は戸惑いましたが。また、年齢差も感じません。

職場でキーウィの文化を知る、体感するのも楽しいですし、移民の多いニュージーランドはキーウィとミックスした多文化国家ですので、

「こうあるべき」という意識がないので楽です。

学校でも職場でも、みなさんバックグラウンドがさまざまなので、衝突もありますが、学ぶこともあります。

日本人はやはり「まじめ」「よく働く」と評価は高いですし、日本人自体がめずらしいので温かい目で興味を持ってくれます。

Healthcare course
学校での持ち寄りパーティの様子。多文化が楽しいです!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Healthcare course
職場写真。キッチンスタッフが進撃の巨人モチーフの誕生日ケーキを作って下さったそうです!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

8.子育て中の親にとって、学校や仕事との両立はどうでしたか?

子どもの学校への送迎が必要ですし、放課後の時間や夏休みや冬休みといった「スクールホリデー」でも私の学校や仕事があるので、

時間のやりくりは大変でした。放課後はアクティビティーなどを通してお世話をしてくれる団体に預けたり(有料ですが)、高校生の長女に下の子をケアしてもらいました。

週4日ほど学校での授業を受け、実習を受け、家に帰ってアサイメントに取り組み、レポートなどの提出課題も定期的にあり…と、

日本で通った大学より厳しかった印象です。

 

9.介護コースへの入学、介護士になることを考えている人に、ひとことお願いします。

介護のコースは、医学も学べて、現場では老後の生活をどう生きるか考えさせられたり、

食事の大切さを知って今の自分の生活を省みたりと、ためになることばかり!

介護士は、実はニュージーランド人はあまりやりたがらない職種なんです。でも国にとって重要な「介護福祉(ヘルスケア)」の部分を担う大切な仕事。

コロナのようなことが起こっても変わらず必要とされる職種ですし、長く安定して働けます。

社会貢献ができて、私は充実感を感じています。

介護士の給料は、国が社会福祉費として補助をしているので、いわば公務員のようなもの。

時給は28~29ドル程度で、卒業後2年の就労で永住権を申請できるのもメリットです。IELTSさえがんばればよいので!

永住権につながるグリーンリストの職種というだけでなく、それ以上の価値があると思いますし、ライフワークとして続けていきたい仕事です。

 

10.ニュージーランドに移住を考えている人に、ひとことお願いします。

ちょっとでも住んだら子どもも大人もニュージーランドを好きになると思います。

留学だけして帰ろうと思ったけれど、ほとんどの人が永住したくなると聞いています。

そんな方には介護士はおすすめの職業ですよ。

現在小学生と高校生の子どもたちは、友だちもたくさんできてニュージーランドを楽しんでいますので、良い選択だったと思います。

 

 

ハンナコンサルタント担当者からの一言

Hさんとは、最初に母子留学で来られた時からのお付き合いです。

家族のことをしっかりと考えながら、下のお子さんの手が少し離れた段階で自分のキャリアをもう一度築きたいと考えられ、

挑戦されたことが素晴らしいと思います。

実習先から声をかけられたのも、Hさんの真面目で真摯な仕事ぶりが評価されたことと思います!

2年後の永住権申請時も、心をこめて、お手伝いさせていただきます。

スタッフ一同、心より今後のご活躍をお祈りいたします。